さこたつみ【佐古竜巳】のブログ

日々の活動や生活の気になったことを紹介します。

気になったフレーズ、愛国とは

久しぶりのブログになります。11月の自身の選挙の時にノートパソコンを落下させてしまい、結果ブログ更新が億劫になってしまいました。大晦日に大掃除をしていた時に出てきた本のなかに『学習の友社:1974年初版:働く者の哲学』という気になるものがありました。これは、断捨離せずにキープです。

発効日を見たら、僕が生まれる前に書かれた本です。目次を眺めていたら気になったフレーズが目に飛び込んできました。

愛国心について

です。以下そのまま、その部分を書き起こします。

 

働く者の「愛国心」と支配階級の「愛国心

 「君は愛国心を持っているか」ときかれたら、あなたはどう答えますか。もちろん、私たちは、自分の国を愛しています。私たちの愛国心とは、私たちの生まれ育った国土、その自然、風物、そこでの生活への愛着のことです。そこには、私たちと私たちの父母、祖先の労働がしみとおっているのですから。

 しかし私たちの愛するくにとは、支配階級の国家とまるで違います。支配階級の国家は、私たちの愛するくにをまもるどころか、反対にくにを汚し、破壊し、外国の支配階級に売り渡すことを平気でやっています。

 「お国のために」という美名で、かつてわが国の支配階級は国民を侵略戦争にかりたて、私たちの親兄弟の命を奪い、国土を焦土に変えてしまいました。ところで、当時の「愛国」は「反米」というなかみをもっていましたが、そのかつての「反米愛国」主義者が、敗戦後はいつのまにか「親米」というなかみの「愛国」を主張し、「国の安全保障のため」とかいって、沖縄県をはじめ多くの国土を軍事基地としてアメリカの支配者に売り渡しているのです。そうして対米従属の下での「高度経済成長」が「国策」としておし進められてきた結果は、こんなに空は、海は、川は汚されてしまい、私たちの生活は破壊されてしまっています。沖縄県はいまだに米軍基地のなかにあり、米軍による県民殺害があとをたちません。横須賀は米軍の原潜、空母の母港とされている状態です。

 支配階級の要求する「愛国」とは、かれらの国家権力への忠誠ということであり、大資本の利潤のためにかれらが私たちの愛する国土、生活を破壊し、売り渡すことに進んで協力しろ、ということなのです。私たち働くものにとっては、それは「愛国」どころか「売国」です。私たちはこのような売国の要求とたたかうことによってはじめて、真に「くにを愛する」ことができるのだというのをしらねばなりません。

この部分を読んでの感想

これが、書かれたのは1974年ということもあり、現在とは少し情勢も変わっている部分もあり、表現方法も気になる所もありました。「私たちの親兄弟」という表現が、戦争で死んだのは親や男性だけだと思われるような表現とも受け止められるので、現在では「私たちの家族や大切な人」と変えたほうがいいかもしれません。

 次に沖縄の関することです。終戦後、沖縄が日本に復帰したのは1972年ということもあり、この本が書かれたのはその2年後です。近年は殺害に至るまでの犯罪は激減していますが、米兵が婦女暴行の目的で住居に侵入したという報道や度重なる米軍機からの落下物の報道が後をたちません。オスプレイが墜落したことを日本政府は「不時着」としていたことからも、現在は「親米」どころか異常な対米従属という態度が垣間見えます。辺野古基地埋め立ても工事施工としても政治的にも破綻しています。たとえできても普天間よりも滑走路が短く普天間の基地能力の代替とはならず、政府の言う普天間の返還条件としての辺野古基地建設は詭弁です。この工事に携わる大手ゼネコンの大成建設が菅官房長官の身内だというのも、注視しなければいけません。

 僕の住む徳島でも、米軍機の低空飛行が民家の上で傍若無人の行われています。去年はパイロットが飲酒や麻薬を使ったうえでで操縦したり、自動運転にして、ひげを剃ったり、読書をしたり、それを動画に撮ったりしていた問題が明るみになり、いっそう傍若無人におこなわれる軍事訓練を腹立たしく思っています。米軍はアメリカ本土では民家上空で軍事訓練をすることはありません。

アメリカ市民の人権が軍事訓練よりも優先されるのです。

 今年は、日米地位協定の改定をという要求を大きくしていく年にしたいです。

他にも、目次を見るだけで、興味がそそられる内容の本なので、また、おいおい紹介したいと思います。